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地方Uターンしてネット輸入ショップEVERLAND を営む店主のブログ

檻の中の桜①

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最近、年の離れた友達が出来た。

14歳の女の子で、名前を桜子という。

彼女は、上海から車で数時間の街に住んでいる。

 

桜子は本名ではなく、私が付けた名前だ。

桜子とは、Identity V というホラー鬼ごっこ系のオンラインゲームを通じて仲良くなった。

拙い英語で、日本語のチャットで「Add me(私も入れて)」と何度も書き込んでいた桜子を、何の気なしに友達リストに追加し、やり取りをしたのがきっかけだ。

もちろん、お互い言葉はわからないのでGoogle翻訳のお世話になったが。

 

桜子は、30半ばの私がまだ独身だということがたいそう不思議なようだった。何故結婚していないのかと訊かれ、日本では珍しくないよと答えたが、彼女の周りでは珍しいのだろう、あまりピンときていないようだった。

後で聞いた話だと、桜子の故郷では女性は皆若いうちに結婚し、子供を産むらしい。

桜子のお母さんも、28で彼女を生んだそうだ。それでも遅い方だと言っていた。

 

桜子は日本のアニメや漫画が好きだそうで、きっと日本人の友達が欲しかったのだろう。

日本名が欲しいというので「桜子」はどうかと提案した。その前に桜子が

「日本の桜は美しいそうですね」と言っていたことと、響きの美しさがアジア系のローティーンの女の子に似合う名前のように思ったからだ。

「どういう意味ですか?」と訊かれたので、「桜のように美しい女の子」という意味だよと言ったらどうやら気に入ってくれた。

 

私は、桜子とのやりとりはその日限りで終わるかと思っていた。彼女にとっては、そういうやり取りが日常なのかと思っていたからだ。

しかし、そんな私の予想に反して、私と桜子はゲームのチャット機能で時々連絡を取るようになった。

 

続く。